園長だより 2023年1月号

努力できることが才能! ~元メジャーリーガー松井選手に学ぶ~

園長  中村 洋志

あけましておめでとうございます。いよいよ令和5年がスタートしました。世の中の動きは、国内外を問わず落ち着いた状況とは言えませんでしたが、今年こそは、子どもたちや保護者及びご家族の方々にとりまして、昨年以上に希望に満ちた年になればと願うばかりです。

さて、昨年末はサッカーカタールW杯では日本チームが一次リーグでドイツ・スペインという強豪国に勝利するなど大活躍し、人々に大きな感動を与えてくれました。残念ながらベスト8進出の夢は4年後に持ち越されましたが、いつまでも心に残る印象的なシーンが数多くありました。日本チームのみならず、一生懸命に取り組んでいる姿は人々を清々しい気持ちにしてくれます。スポーツは、どのスポーツでも爽やかな感動を届けてくれます。少し前になりますが、私が今でも印象に残っているスポーツ選手は、日米のプロ野球選手として活躍してきた、豪快な打撃や容姿から「ゴジラ」の愛称で親しまれていた松井秀喜選手です。イチロー選手や大谷選手の活躍で、少し影が薄くなったような気もしますが、彼が引退会見の中で述べた、「結果が出せなくなった。それに尽きます。」という言葉で心境を語っていた姿が印象的でしたが、個人的には、もう少し活躍の様子を見てみたいという思いもありました。松井選手といえば、恵まれた天性の才能と体格で、名門星稜高校一年生の時から4番バッターとして活躍したというイメージがありますが、実際は、「努力の人」だったと聞いたことがあります。

高校時代のエピソードとして、松井選手の自宅の部屋の机の上に、「努力できることが、才能である。」という色紙が飾られていたということを聞いたことがあります。父親は、ややもすれば周りからチヤホヤされ過ぎる状況を見て、この言葉を贈ったとのことですが、彼は、恵まれた体格や才能をひけらかすことなく、この教えを貫き通したということです。父親の教えにも感服しますが、その教えを忘れることなく守り続けてきた信念の強さにも学ぶことが多々あります。だからこそ、あれだけの結果が残せたのだと思います。まさに積み重ねてきた努力の結晶だと思います。松井さんは、現役当時の監督長嶋茂雄氏とともに国民栄誉賞を受けられましたが、これまでの経験を生かしスポーツ界のみならず様々な分野で活躍してほしいと願っています。

もちろん、誰もが松井さんのようになれる訳ではありませんが、目標を持ち、自分のよさを発揮し、それに向かって努力し続けていくことの大切さを伝えていきたいと思っています。私たち大人には、そのためのサポーターとして、子どもたちを応援し、支え続けていくことにより、自立を促していくという役割が課されているのではないかと考えています。子どもたちには、それぞれの分野で、松井選手と変わらない輝きを手にする資格があります。

今年が、何よりも子どもたちにとりまして、心身ともに大きな飛躍の年になることを心からお祈りいたします。今年も、昨年同様よろしくお願いいたします。